ハイパフォーマンス原子間力顕微鏡 DriveAFM

製品情報

ハイパフォーマンス原子間力顕微鏡 DriveAFM

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Nanosurfの新しいフラッグシップ装置であるDriveAFMは、最新の技術を駆使し、高い安定性と性能を実現しています。 現在、そして将来のより高度な研究のニーズに応える設計となっています。

【 DriveAFM が Wiley Analytical Science Award 2023 を受賞致しました! 】

Nanosurf 社製 DriveAFM が 2022年11月15日 - 18日 にドイツ・ミュンヘンで開催された SEMICON Europa 2022 において、Wiley Analytical Science Award 2023 を受賞致しました。

受賞時の会場の様子は以下リンクより動画をご覧ください。

動画リンク: Nanosurf社 Linked in

超低ノイズ

・低ノイズ/低コヒーレントのSLD光源
・低ノイズ/高帯域幅の光検出モジュール
・低ノイズ/高帯域幅のCXコントローラ
これらを組み合わせることで、最高の極低ノイズフロアを実現しました。
これが、DriveAFMの安定した高感度で高分解能のイメージングと力学測定の基盤となっています。

バッファー液中でのサーマルノイズスペクトル
(カンチレバー:USC-F1.2-k7.3(Nanoworld®)

このスペクトルからカンチレバーの共振周波数のピークが約750kHzにあり、ノイズフロアはピークを検出する手前で15fm/√Hz以下であることが明確に分かります。より高い周波数帯でのノイズフロアは10 fm/√Hz以下を実現しています。

原子分解能イメージング

(左)バクテリオロドプシン(BR)タンパク質の二次元結晶の高さ像。この高さ像において、BRタンパク質の三量体配列とBR分子内の部分構造が明確に表れています。(図内) 相関平均像において、BRの三量体が明確に表れています(赤い破線)。
(右)左の画像の2D FFTスペクトル。(破線の円):1nmと0.75nmの分解能。破線のさらに外側に回折ピークがみられることから、分解能が0.75nmを超えることを示しています。

ダイレクトドライブピエゾアクチュエータ(DPA)

DriveAFMはダイレクトドライブピエゾアクチュエータ(DPA)を採用しています。
DPAに直接駆動されるDriveAFMのフレクシャスキャナは剛性が高く、XY=100µm x 100µmの広範囲スキャニングでも安定性を保つことができます。
スキャナ自体の共振周波数が高いため、同じスキャン範囲を持つギアードドライブ型スキャナよりも高い帯域幅が得られます。
極低ノイズCXコントローラ(28bit)と組み合わせたダイレクトドライブスキャナ駆動により、広範囲かつ高解像度でのイメージングが可能になりました。
DriveAFMは、タンパク質、生体高分子(DNAなど)のようなサブnmオーダーのナノ構造はもとより、より大きなµmオーダーの構造物(生細胞など)、いずれにおいても最適な高分解能イメージングソリューションです。

完全な電動化

DriveAFMは、倒立光学顕微鏡に組み合わせられる、初の完全電動AFMシステムです。
光てこ用とCleanDrive用の2つのレーザー調整、光センサの位置調整はモーターによって完全に電動化されています。ヘッドユニットに触れることなくソフトウェアから制御できるため、使いやすさとデータの再現性に貢献するだけでなく、システムの完全自動化を実現しました。

CleanDrive

カンチレバーの光励振(CleanDrive)により、大気中・液中での比類のない安定性と高い励起帯域幅を実現しました。
これらの利点により、複数の周波数での励振や高速測定アプリケーションなど、従来のAFMでは成しえなかった全く新しい測定方法(例:Cytomass Monitor)を実現します。
液体中ではカンチレバービームのみが励起され、液体環境は大きく乱されないため、これらの利点が更に発揮されます。
これにより、カンチレバーのピエゾ励起(右図の黒線:piezo-acoustic excitation)でよく見られるピークの森(Forest of Peaks)ではなく、きれいな共振ピークが得られます。(赤線)
さらに、この方法でカンチレバーを励起すると、測定環境や液中測定で問題を引き起こす水分子に影響されず、測定システム全体がより安定したものになります。

:液体中でのピエゾ励起と光熱励起(CleanDrive)を用いた周波数掃引スペクトルの比較。
CleanDriveは理想的な振幅応答を示し、ピークの森(Forest of Peaks)は見られません。







:大気中での周波数掃引スペクトルの比較。広い周波数範囲(MHz)ではるかにクリーンなピークを示しています。

:100μl のバッファ液滴に浸漬したカンチレバーを 3.6 nm の振幅で3時間励振した時の時間変化。周りの環境にほとんど影響をうけず、液滴が蒸発してカンチレバーが液と接さなくなるまで、カンチレバーの振幅は大きく変化していません。液中下でも約3時間安定した測定が可能であることが分かります。

:CleanDrive励起によるTipCheckサンプルの連続イメージング。100枚の画像を撮影しても、チップの曲率に目立った変化はありませんでした。XY:1 µm x 1µm  高さ変位:90 nm

超小型カンチレバー

DriveAFMは直径約10µmのレーザースポットを使い、通常のカンチレバーよりさらに小さい超小型カンチレバーを使用することができます。
超小型カンチレバーは従来のカンチレバーと同じバネ定数でも、共振周波数と動作帯域幅が非常に高くなります。また、感度が向上や流体抵抗が減少といった効果があります。結果として、超小型カンチレバーを用いることでイメージング性能が格段に向上します。




小型カンチレバーと従来のカンチレバーの比較。
チップ寸法
小型カンチレバー:10μm×20μm(w×l)
従来カンチレバー:27μm×150μm(w×l)

多彩なアクセサリー

Nanosurfは、バイオサイエンス、マテリアルサイエンスの両方に完全なソリューションを提供するために、DriveAFM用の幅広いアクセサリーを開発しました。これらのアクセサリーにより、システムを目的にあわせて最適化・機能拡張できます。

150μm Zアクチュエーター電気化学測定加熱・冷却C-AFM可変磁場

150µm Zアクチュエーターサンプルホルダー

細胞間、細胞-基板間力学測定やµmオーダーの段差があるサンプルのフォースカーブ測定などに応用できる長距離力学測定用ホルダーです。
・フラットなサンプルホルダー以外にもペトリディッシュ(35mm、50mm)を設置可能
・生理的な温度に保つために温度調節オプションと併用可能(室温~50℃)
・CO₂細胞インキュベーションチャンバーと併用可能


電気化学測定用(EC)サンプルホルダー

in situでの電気化学測定を可能にし、環境サンプルセルと組み合わせることでガス雰囲気下、液中下での測定を可能にします。
作用電極: 25mm x 25mm, 0.2mm、厚さ=2mm
チャンバー材質: PVDF もしくは PEEK


加熱・冷却サンプルホルダー

マテリアル・ライフサイエンスともにあらゆるサンプルに対応できる2種類のサンプルホルダーを用意しています。どちらも環境サンプルセルとECサンプルホルダーと併用可能です。
温度制御範囲: 室温~ 250°C もしくは -35°C ~ 180°C
最大サンプルサイズ: 16mm x 16mm x 3mm
温度安定精度: 0.1°C


C-AFMサンプルホルダー(導電性測定用)

pAからnAの範囲の電流値を検出するための低ノイズプリアンプを内蔵したサンプルホルダーです。C-AFMイメージングとI-V特性測定に適しており、環境サンプルセルと併用可能です。
入力範囲: +/- 25 nA
増幅: 0.1 V/nA
ノイズレベル: typ. 3pA @ 3 kHz 帯域幅


可変磁場サンプルホルダー

サンプルに直流磁界を印加してMFM測定を行うことができ、強磁性薄膜やナノストラクチャーなどの測定に適しており、環境サンプルセルと併用可能です。
最大サンプルサイズ: 10 mm x 10 mm x 0.5 mm
最大磁場: +/- 800 mT (at 2mm gap)
フィールド調整: 内蔵のホール素子によりソフトウェアで制御


Gwyddionによる解析方法

Gwyddion splash

Gwyddionは、SPM解析に用いられるポピュラーなツールです。使い方は、以下の資料をご覧ください。

・Gwyddionによる解析方法 (PDF)

仕様

本ページの「カタログダウンロード」から詳細な仕様を掲載したカタログをご覧いただけます。

ライフサイエンス

妥協のない安定性

ライフサイエンスにおけるAFMアプリケーションにおいては、DriveAFMの新機能すべてが発揮され、更なる高度な研究を可能にします。倒立型顕微鏡上で光励振ができる唯一のAFMです。

■CleanDrive
・液中下で長時間イメージング
・生体サンプルへの影響を避け、蛍光イメージングを可能にするSLD波長。CleanDrive:785 nm / 検出系:840 nm
■超小型カンチレバー
・流体抵抗の影響を最小限に抑える高感度測定
■完全電動化
・生体分子や生細胞に必須の温度制御下でも、環境を妨げることなくレーザーと光検出器を位置調整
■倒立型顕微鏡
・透過光と蛍光顕微鏡をAFMイメージング・力学測定(フォースカーブ・ヤング率)と組み合わせ
■一分子から生細胞までカバー
・生細胞などをカバーできる20µmのZスキャン範囲
・オプションの150 µm Zアクチュエーターによる細胞接着力測定
・インキュベーターオプションを使えば、温度37℃・CO2濃度制御下で、生細胞の結合力測定


■液中高分解能イメージング
(左)バッファー液中・マイカ上のDNAの高分解能トポグラフィー画像:どのDNA分子も周期的なパターンを示しています。XY:110nm
(右):左画像の拡大図と断面図:黒線は中段に示した断面の位置を示します。断面の2番目から次の溝の間の平均間隔は3.4nmであり、B-DNAのらせん状のターンの特徴的なピッチ距離に対応しています。セクション内の谷は、二重鎖DNAに見られるメジャー/マイナーグルーヴに対応しています。XY: 45 nm


液中広範囲イメージング
(左)細胞の微分干渉顕微鏡像とAFM振幅像の重ね合わせ
(右)37℃の細胞培養液中の生きた線維芽細胞の光学像と弾性率の重ね合わせ


FluidFM®
シングルセルマニピュレーションシステム:
中空カンチレバーを用いてシングルセル吸着力、コロイドプローブ力学測定、インジェクション、リソグラフィーなどのナノアプリケーションに対応

Cytomass Monitor
細胞質量ダイナミクス測定オプション:
細胞1個の質量を生きたまま追跡することができる唯一の研究手法。蛍光顕微鏡やDICを組み合わせることができます。

ANA
自動ナノメカニカル解析オプション:
細胞、組織、ハイドロゲル、ポリマーなどの材料のナノメカニクス的特性を、複数または大型のサンプルで自動で解析可能なオプション


マテリアルサイエンス

妥協のない拡張性

DriveAFMは、マテリアルサイエンス研究に重要な性能と幅広いアプリケーションを兼ね備えています。独自のダイレクトドライブスキャナー技術とCleanDriveとの組み合わせは、空気中や液体中での高速かつ安定した動作の鍵となります。チップスキャナーの設計により、DriveAFMの性能はサンプルの質量や大きさに依存せず、柔軟な測定系が可能です。全電動化により、システムでの作業が簡単になるだけでなく、サンプルのさまざまな領域に対応した自動測定も容易になります。

■大気中イメージング
(左)大気中のHOPG表面のトポグラフィー画像 異なるグラファイトの層間が見られます。XY:500 nm。
(中)HOPG表面の高さヒストグラム ヒストグラム内の2つの隣接するピークの間隔は、グラファイト層の高さである330 pmに対応しています
(右)大気中のマイカ表面 格子上の原子像が見えています。XY:7nm

DriveAFMは、信頼性の高いイメージングに加えて、サンプルの電気特性(C-AFM、KPFM、PFMなど)やナノメカニクス特性を測定するための様々なモード、制御ユニットを備えています。DriveAFMには、サンプルの加熱や冷却、可変磁場の印加、低電流の検出、電気化学プロセス中の電極上の変化をin situ AFMイメージングで測定するアプリケーションなどの拡張機能を提供するアクセサリーが用意されています。

■位相イメージング(左)
マイカ基板上のPS-PB-PSトリブロック共重合体薄膜のトポグラフィー画像(左)と位相イメージング画像(右)。
XY:500 nm、カンチレバー:USC-F1.2-k7.3、ラインレート:20Hz
■MFM(中)
異なる面内磁場を印加した格子模様の画像(左:50 mT、右:200 mT)。
3次元トポグラフィーを表しており、重ね合わせたカラースケールは磁気的相互作用によって誘起される位相シフトに対応しています。画像サイズ:8μm、位相信号範囲。1°
■C-AFM(右)
インジウム錫酸化物のによる不均一な導電性測定
カラースケール:1.5 nA、XY:2 µm


——   Quantum Design Japan – Nanotechnology   youtube channel  ——

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動画

  • DriveAFM イントロダクション

  • Wavemode でのDNA液中イメージング

  • 液中DNAイメージング (AC40)

  • 液中DNAイメージング (USC-F0.3)

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