シングルセル分注システム CellenONE X1i(一体型) / CellenONE X1(セパレート型)

CellenONEは、近年急速に重要性を増しているシングルセル研究のための高精度ディスペンサーです。がん細胞や幹細胞のシングルセル解析、モノクローナル抗体のスクリーニングなどにご利用いただけます。

光学像によって大きさや形状によってシングルセルだけを高速に検出し、ピエゾディスペンサーよって非接触で高精度にスポットします。

Single-cell ディスペンサー CellenONE X1 特徴


シングルセルの分注を全自動で行うCellenONE



CellenONEは、細胞懸濁液からシングルセルの単離を全自動で行うシステムです。細胞懸濁液と、分注したいマイクロウェルプレートをセットして分注を開始させると、全自動で1ウェルに細胞を1個ずつ分注します。96/384/1536ウェルや、カスタムフォーマットにも対応できるので、その後の反応や解析は自由にデザインできます。


なぜシングルセル化が必要なのか?

これまで、コロニー内の細胞は均一であると考えられてきましたが、実際は不均一性の存在が明らかとなってきました。例えば、がんは1つの細胞から始まりますが、腫瘍を形成する細胞は一様ではないため腫瘍内不均一性が存在しています。


従来法ではバルクとして平均化した結果を見ており、微小な変化がとらえられていませんでしたが、1細胞解析をおこなうことにより個々の細胞のわずかな変化を捉えることができるようになります(図1B)。この変化はがん研究や幹細胞や免疫学などにおいて、これまで難しかった問題を解明するポイントであり、1細胞解析の重要性が年々高まってきています。


CellenONEは各ウェルに1細胞を確実・迅速に、またストレスなく分注することが可能です。希少サンプルやクローニング評価にも活用いただけます。


シングルセルを高速画像解析で検出、96穴プレートなら4分で分注


キャピラリー先端の光学像で細胞を一つ一つ検出し、吐出する粒子(細胞やビーズ)の直径、真円度、非円形度をリアルタイムで計算し、指定したものかどうかを判断して吐出します。

この高速な画像解析と高性能ロボットアームにより、96穴プレートへのシングルセルの分注を4分で終わらせます。


非接触・超微量ピエゾディスペンサー


◆微量分注
CellenONEの分注は、コンタミネーションのない非接触型のピエゾディスペンサーによる吐出で行われます。吐出液量は液滴(最小150pL)単位で調整可能であり、反応試薬の分注も最小に抑えることができます。マイクロシリンジポンプとも接続されているので、μL単位での培地やバッファーの分注も可能です。

◆非侵襲
音波で吐出する液滴中に単一細胞を含んでいるため、生細胞へのダメージが少なく高viabilityで回収することができます。

◆高いメンテナンス性・汎用性
ディスペンサー内部は高精度に作成されたガラスキャピラリーで、水や有機溶媒での洗浄が容易であり、必要があれば取り外してオートクレーブかけることも可能です。多様な有機溶媒に対応できるため、有機合成化学におけるSplit-mix後の固相合成ビーズの分注など、幅広い分野で利用できます。



左の図はスライドガラス上に500μm間隔でシングルセルをスポットした例です。100個すべての液滴にシングルセルが分注されています。右のプロットは、実際の細胞を使って分注し、空のウェル、シングルセルのウェル、2個以上の細胞のウェルを計数した結果です。1ウェルににシングルセルが入っている確率は93%以上であり、残りは空のウェルが殆どです。複数の細胞を分注しないことはモノクローナリティが必要な場合に重要です。


マイクロアレイやウェルプレートに対応


スポットするフォーマットは自由に設定できます。分注アームはマイクロメートルレベルの精度 (precision<3μm) と正確度 (accuracy<10μm) を持っています。一般的なPCRチューブや96穴、384穴、1536穴はもちろんのこと、シリコン上の微細なマイクロウェルであってもその中心に吐出することが可能です。

また、ウェルに限らず培養用のスライドやディッシュ上にも吐出できるので、マイクロメートルオーダーの精度で自由な位置や間隔(密度)の細胞アレイを作ることができます。


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Single-cell ディスペンサー CellenONE X1 仕様


タイプ CellenONE X1i(一体型) CellenONE X1(セパレート型)
分注方法 ピエゾによる液滴吐出制御
分注(ピエゾディスペンサー) 50-600pL / drop(キャピラリータイプに依存)
分注(マイクロシリンジ) 任意量 (100μL / ストローク)
対応フォーマット 1536穴・384穴・96穴プレート・スライドガラス(プリセット設定)
その他任意のフォーマットを作成可能
アームドライブ XY方向:リニアモーター、Z方向:スピンドル
ドライブ分解能 1μm
正確度(Accuracy) <10μm (絶対位置決め精度)
精度(Precision) <3μm (繰り返し精度)
アーム最大速度 1000 mm / sec
スポット可能範囲 x=180mm、y=120mm
寸法/重量 740 × 750 × 1580mm(L × W × H) / 205kg 本体:750×660×750mm(L×W×H) / 85kg
コントローラ: 450×600×370mm(L×W×H) / 35kg
電源 100-240V / 50-60Hz、 安定化装置付属

オプション


脱気システム SciPURATOR システム液の脱気とフィルタリングシステム 超音波バス・真空ポンプ付属
冷却・加熱ユニット 冷却・加熱可能なサンプルステージ(-20℃~120℃、循環液温)
湿度コントローラ 湿度・温度センサによって、環境湿度+10%から85%までの加湿コントロールが可能
HDカメラ キャピラリ撮像用の高解像度モノクロカメラ。より小さい粒子(<2μm)の検出が可能
ヘッドカメラ スポットしたアレイをヘッドで撮像する垂直方向のモノクロカメラと専用の落射照明

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CellenONE X1 オプション

蛍光検出オプション

高速な励起光のスイッチングによって、最大4色の蛍光像と透過像をリアルタイムに取得することが可能となるオプションです。個々の細胞についての蛍光強度とサイズといった解析を行いつつ、かつシングルセルとして分注することができるので、次世代シークエンサーのサンプル調製や、細胞のスクリーニング精度が飛躍的に高まります。

主な特徴
 ▶4種類の検出バンド (DAPI / FITC / Cy3 / Cy5 に対応する励起/蛍光)
 ▶分注したウェルに対応する透過+蛍光画像をすべて保存
 ▶蛍光強度・サイズの分布を取得・表示
 ▶フレキシブルな分注条件設定


温度調節オプション

シングルセル操作・解析技術において、高いバイアビリティを確保するには、分画する原理だけでなく温度制御も重要です。cellenONEは、ターゲットのウェルプレートやアレイプレートの温度制御が可能です。ここに挙げたのは、細胞懸濁液から384穴プレートにCHOモノクローンを分注した時のバイアビリティとの結果です。興味深いことに、ターゲットである384穴プレートの温度を4℃と低くすることで、その細胞のリカバリー率(生存+増殖)は格段に向上しています。


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活性な細胞のシングルセルスクリーニング

蛍光オプションを装備したCellenONEであれば、蛍光色素を利用して活性な細胞を1ウェルに1個ずつ取得することができます。

左の図は、エステル化された生細胞染色色素(Calcein-AM)の死細胞染色色素(DAPI)の2色を利用した、分注ワークフローです。分注条件として、それぞれの条件を満たすもの/満たさないものといった個別の判定条件が設定可能です。

条件① 緑の蛍光像において、Calcein-AMの蛍光が設定された蛍光強度・直径の範囲に入っているか?ここで細胞質が緑色に蛍光を発していれば、細胞内でエステラーゼ活性あり生細胞の可能性が高いということになります。

条件② DAPI蛍光像でDAPIの蛍光がないか?細胞膜を透過できないDAPIが細胞内の核を染めていたら、細胞膜が損傷を受けていることになります。DAPI蛍光の無い生細胞の場合に次の条件に進みます。

条件③ 透過像でサイズ・真円度・伸長度は閾値内か?目的の細胞の大きさや形に合致し、シングルセルとして吐出できるかどうかを判定できます。

最後の条件を満たしたらアームを目的のウェルに移動して吐出します。各条件に当てはまらなかった細胞はリザーバーに吐出されます。

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